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胃カメラ
胃カメラ検査（上部消化管内視鏡検査）は、胃がんの早期発見のほか、食道がん、十二指腸がん、逆流性食道炎、胃・十二指腸潰瘍などの様々な病気を診断することができます。口や鼻から先端にCCD（電荷結合素子）カメラが搭載された内視鏡を挿入し、上部消化管（食道・胃・十二指腸）を直接観察できるため、X線検査に比べて微小な病変の発見に優れています。
検査では必要に応じて内視鏡先端部から出てくる鉗子（かんし）を操作し、病理診断用の組織を採取したり（生検）、ポリープなどを切除したりすることもあります。また、出血部位を止血することもあります。
胃内視鏡検査は辛くてこわい検査というイメージを持たれる方が多いのも事実ですが、現在は、医療技術や内視鏡機器が進歩し、苦痛を和らげる色々な選択肢があります。当院では、苦痛なく安心して内視鏡検査を受けて頂けるよう様々な工夫を施し、患者さん一人ひとりにあった検査方法をご提案させて頂きます。お気軽にご相談ください。
口から挿入する内視鏡検査で苦痛に感じる原因の一つが、嘔吐反射（オエーッとなる“えずき”の反射）です。挿入時に内視鏡が舌の根元に触れることで起こりますが、外径（5～6ミリ程度）の細い内視鏡を使用することで、この嘔吐反射を最小限にすることができます。
鼻から細い内視鏡を挿入する経鼻内視鏡検査では、内視鏡が舌の根元に触れることなく進みますので、嘔吐反射が起こりにくくなります。また、麻酔は鼻にだけかけますので、検査中は医師や看護師と会話ができ、安心感が高まります。
ご希望によって、少量の鎮静剤（静脈麻酔）にて眠ったまま検査を受けることも可能です。この鎮静剤を用いた内視鏡検査には、2つの大きなメリットがあります。
まず、「苦痛が限りなく少ない」ということです。胃内視鏡検査では体質などにより嘔吐反射や咳などで苦しんでしまう方もいらっしゃいますが、眠っている状態で検査を行うため、このような苦痛を感じることなく終了します。嘔吐反射が強い患者さんにとって大きなメリットといえます。
鎮静薬の使用は検査を実施する内視鏡医にとっても大きなメリットがあります。鎮静剤の使用により、喉や身体の力が抜けることで、内視鏡の挿入や消化管の観察自体をスムーズに行うことができるため、検査の質の向上につながります。
検査終了後は、鎮静剤の効果が切れるまでリカバリールームでしばらく休憩して頂くため、安心してご帰宅できます（鎮静剤を使用した場合、自動車、バイク、自転車などの運転はできませんのでご注意ください）。
使用する内視鏡や処置具は、日本消化器内視鏡学会が定めているガイドラインに準拠した消毒衛生管理を実施しておりますので、安心して検査を受けて頂けます。
胃カメラ検査は以下のような症状や状況がある場合におすすめされます。
胃潰瘍や胃がん、逆流性食道炎の可能性があるため、早期に原因を調べる必要があります。
こうした症状は、胃がんや慢性胃炎などの病気のサインであることがあるため、放置せずに検査を受けましょう。
ピロリ菌感染や胃・十二指腸潰瘍など、さまざまな原因が考えられます。
消化器に出血があると、黒色便や血便がみられることがあります。早急な検査が必要です。
胃がんリスクが高い人（40歳以上の方、ピロリ菌感染歴がある方、喫煙者など）は、定期的に検査を受けることで、早期発見・早期治療につなげられます。
受付・問診
診療所や病院に到着後、受付を済ませ、医師と問診を行います。症状や既往歴、薬の服用について詳しく伝えましょう。
前処置
喉に麻酔スプレーを使用し、検査中の不快感を軽減します。また、鎮静剤（希望の場合）を注射することも可能です。鎮静剤の使用により、検査がリラックスして受けられます。
検査開始
横向きに寝た状態で、内視鏡を口または鼻から挿入します。検査自体は5〜15分ほどで終了しますが、病変が見つかった場合は組織の一部を採取し、詳しい検査を行います。
検査後の休息
鎮静剤を使用した場合はしばらく安静にし、体調を確認してから帰宅します。検査結果は後日説明されることもありますが、当日分かることも多いです。
検査前日の夕食は消化の良いものを選び、夜8時以降は飲食を控えます。
検査の8時間前から水以外の飲食は避ける必要があります。食べ物が胃に残っていると、正確な診断ができないためです。
前日はアルコールを控え、タバコは少なくとも検査2時間前までには避けましょう。
風邪や発熱がある場合は、検査が受けられない可能性があるため、事前に体調を整えましょう。
常用薬がある場合は医師に相談し、服用の可否を確認してください。特に抗凝固薬を服用中の場合は、止血機能に影響があるため、事前の確認が必須です。
喉の麻酔が切れるまで1〜2時間は飲食を控えます。麻酔が効いている間に飲食すると、誤嚥（飲み込む際に誤って気道に入る）が起こる恐れがあるためです。
鎮静剤を使用した場合は、検査当日の車の運転は避け、可能であれば公共交通機関の利用をおすすめします。
検査当日の飲酒やタバコは避け、喉への刺激を減らすようにしましょう。
胃カメラ検査の費用は、保険の適用や検査内容によって異なります。以下は費用の目安です。
胃の不調や症状があり、医師が必要と判断した場合は保険が適用されます。（金額：準備中）
定期健診や人間ドックの一環で受ける場合は、保険適用外となります。（金額：準備中）
鎮静剤の有無は選択できるため、希望する場合は事前に確認しましょう。（金額：準備中）
胃カメラ検査は、麻酔や鎮静剤を使用することで、不快感を和らげることができます。鼻から挿入する「経鼻内視鏡」では、さらに負担を軽減できます。
鎮静剤を使用するとリラックス状態になりますが、完全に眠るわけではありません。軽度の眠気を感じつつも、検査がスムーズに受けられる状態です。
はい。ピロリ菌感染は胃がんリスクを高めるため、定期的な胃カメラ検査で胃の状態をチェックすることが推奨されます。
喉の麻酔が切れるまでの1〜2時間は飲食を控えましょう。安全のため、医師からの指示がある場合は従うようにしてください。
リスクの高い方は年に1回の検査が推奨されますが、症状や医師の判断によっても異なります。
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