主に大腸の表層である粘膜から粘膜下層までに起こる炎症で、大腸のびまん性炎症性疾患として厚生労働省の特定疾患に指定されています。「びまん」は局所ではなく広範囲に起こることで、潰瘍性大腸炎は炎症が肛門部から口の方に向かってひろがっていくという特徴を持っています。
病変のある場所により、直腸炎型、左側大腸炎型、全大腸炎型などに分類され、範囲が広くなるとそれだけ症状を改善するのは難しくなります。
潰瘍性大腸炎は治療でいったん良くなっても、ぶり返すことが多いため、長期間に渡ってコントロールしていく必要があります。
発症は男女に偏りがなく、年齢層も幅広いのですが、発症のピークは20代だとされていますが、近年高齢者でもみられるようになりました。
日本では少ない病気だったのですが、近年は増え続けており、平成25年度末の医療受給者証や登録者証交付件数の合計は166,060人にもなっています。